
ヒガンバナ咲く9月の3連休に伊勢へいってきました。まずはじめに向かうは讃岐うどんの対極と言われるひたすらにコシのない伊勢うどんと、やわらかな木洩れ日がやさしい伊勢神宮外宮・豊受大神宮です! 「”外宮” ってなんだ?」と思ったそこのアナタ。伊勢神宮と呼ばれる場所が2箇所あるって知ってましたか? 伊勢にいこうと思い立つまでまったくなにも知らなかった伊勢超初心者による超初心者のためのカンタン解説もありますのでぜひご覧くださいませ。もちろん、「そんなことは常識です!」という方もぜひ目を光らせてチェックしていってくださいますと光栄です。
はじめてのお伊勢参り豊受大神宮編。木洩れ日やさしい伊勢神宮外宮にいってきた 目次とアクセス
東京から名古屋経由で伊勢市駅に着いたあと、参道を通って伊勢神宮外宮にお参りし、ふたたび伊勢市駅に戻ります。今回はすべて徒歩。伊勢市駅から外宮までは、だいたい徒歩7分弱くらいです。
1. 伊勢超初心者による超初心者向けカンタン解説
冒頭にも書きましたが、伊勢には伊勢神宮と呼ばれる場所が2箇所あるって知ってましたか? わたしはこの旅行を決めるまでまったく知りませんでした。常識なのかもしれませんが、恥をしのんでもう一度言います。伊勢神宮が2箇所あるなんて知らなかったよ!
そんなわたしのような伊勢超初心者のためにも、超初心者が得た乏しい知識をここに記録しておきます。自慢できるレベルの知識ではないですが、超初心者の方はこっそり読んで、いつか来るかもしれないお伊勢参りの日への備えとしていただければ幸いです。伊勢ベテランの方は温かい目で見守るか、醒めた目で見てないでさささととばしてくださいね! →カンタン解説をとばす
伊勢神宮とは。カンタン概要と構成
伊勢神宮は、太陽の神さま「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」などを祀っている大きな神社群です。起源については伝説的なレベルなのではっきりしませんが、約2000年前に建立されたと言われています。神社本庁という団体が統括する日本の神社約8万社の中心的存在に指定されていて、それゆえいわゆるパワースポットとして有名なわけです。
神社「群」と言ったのは、じつは「伊勢神宮」というのが広義では三重県にある大小125の社の総称だから。この場合には伊勢市外にある神社も含まれます。ただしそれはあくまでも広義であって、一般的には「伊勢神宮」と呼ばれて示されるのはざっくり2箇所、伊勢市内に存在する「内宮(ないくう)」と「外宮(げくう)」が主です。
どっちがメジャー?外宮と内宮のちがい3つ
伊勢神宮そのものの概要を知ったところで、気になるのは外宮と内宮のちがい。というわけで、超初心者観光客(わたし) の視点から3つのポイントに分けてみました。
(1) 祀られている神様がちがう!
外宮は衣食住の神様といわれる豊受大御神(とようけのおおみかみ) 、内宮は太陽の神様といわれる天照大御神が祀られています。
ちなみに外宮は、内宮が建立されてから約500年後、天照大御神が「ひとりでゴハン食べるの落ち着かないから丹波から豊受大御神呼んできてよー」と当時の天皇の夢の中で言ったので建てられた、と伝えられています。
(2) 最寄駅がちがう!
外宮は伊勢市駅から徒歩7分くらい、内宮は五十鈴川駅から徒歩だと30分くらい 。外宮・内宮間は車で20分ほどです。遠くはないが、近所ではない、というそんな距離です (神さまレベルでは超近所なのかもしれませんが)。車以外ならバスを利用するのが便利なようです。とくに内宮は五十鈴川駅からでもやや距離があるので、車かバスがおすすめです。
(3) 観光スポットとしては内宮のほうがよりメジャー!
内宮の参道にはおはらい町・おかげ横丁と呼ばれる商店街がありとってもにぎやか。観光客も多いです。それに比べると外宮周辺はすこしおとなしめですが、それはそれで趣があります。
参拝順序としては、外宮にお参りしてから内宮に行くのが正式ということなので、今回の旅行では外宮から参拝しました。が、時間のない旅行などでは外宮がスキップされることもしばしばあるようですね。外宮は内宮ともまた違って穏やかで静かなとても良いところなので、勿体無い気もします。
外宮ののどかなようすはこのあと、この記事にて!
以上、超初心者による超初心者向け伊勢カンタン解説でした。ここではとりあえず内宮と外宮があるってことがわかれば大丈夫です。もっと知りたい方は以下のページなどを参考にしてみてください。
はじめてのお伊勢参り豊受大神宮編。木洩れ日やさしい伊勢神宮外宮にいってきた 目次とアクセスへ
2. 伊勢神宮外宮の参道で名物伊勢うどんをいただく
さて、解説を読んだみなさまおつかれさまでした!とばしたみなさまこんにちは!いよいよ外宮に向かいます。と、その前におなかがすいたので伊勢うどんを食べにゆきます。
こちらが、伊勢神宮外宮の参道。このときちょうどお昼時だったかとおもいますが、人通りは少なめ。連休初日なのにー。暑いから?それとも、みんな内宮のほうにいっちゃったの?
昔からあるとおもわれるお店や宿が建ち並んでいます。天気は最高。ちょっと暑い。
伊勢うどんを食べることにしたのは良いのですが、あちこちに伊勢うどんを出す店があってどこで食べたら良いのかさっぱりわからず、てきとうに入店。しかも空腹のあまりお店の写真を撮り忘れました。
入ったのは参道をやや進んだあたりにあった「いそべや食堂」というこれぞまさに食堂!といった趣のお店です。
伊勢うどんはなぜこんなに柔らかいのか、の理由
こちらが伊勢うどん。
黒いたれのかかった太いうどんに、ネギがのっけられて出てきました。小皿の揚げ玉もお好みで一緒にいただきます。
伊勢うどんの特徴はとにかくコシのないうどん!と、やや甘辛い黒いたれ。
この太いうどん、ぷにぷにですよ!さすが讃岐うどんの対極!
なぜにこんなに麺が柔らかいのか、の理由には諸説あって、
- お伊勢参りが流行った江戸時代に、お客さんに素早く出せるようにうどんを常にゆで続け、お客さんが来次第釜揚げしていたからノビノビだった説
- 長旅で疲れているお客さんが消化しやすいように柔らかくしていた説
が2大勢力らしいです。
後者はお客さんに文句言われたときのただの言い訳なんじゃないの、と疑いつつ、わたしも今度パスタとかゆですぎたとき自分に対する言い訳の参考にしようとおもいました。
真っ黒の甘辛たれとぷにぷにうどんは意外と美味しい
たれは真っ黒。
伊勢うどん、讃岐うどんの対極と言われるほどのコシのなさ、ということではっきり言ってぜんぜん期待してなかったのですが、なかなか美味しかったです。
麺は、給食ででたのびのびの煮込みうどんを彷彿とさせる懐かしい食感。柔らかい食べ物が好きならオススメです。たれも強い黒色のわりに、意外に優しい甘辛で美味しかったです。うどん以外にも合いそうな感じ。
むかしのお伊勢参り客も神宮の行き帰りにこうして食べてたかとおもうと、気分は江戸時代!になれる、かも。
いそべや食堂
- 住所
- 三重県伊勢市本町19-17
- TEL
- 0596-24-0434
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3. いざ、伊勢神宮外宮参拝
伊勢うどんでお伊勢参り気分を盛り上げ、いざ外宮、豊受大神宮にお参りします!
外宮の入口から神楽殿までの道のり
入口は、堀に橋。この堀は防火のためにつくられたそうな。橋は「火除橋(ひよけばし)」と呼ばれます。
立て札には左側通行の指示が。内宮では右側通行なのですが、これは単にこの先の手水舎が左にあるか右にあるかの便宜上の都合だとかそうでないとか。
というわけで左側をテクテク。
手水舎に到着。残念ながら勾玉池が工事中だったため、まわりにフェンスが設置されています。
お清めの手順はガイドブックで復習。超初心者はちゃんと覚えていくべし。
木洩れ日の砂利道から神楽殿へ
お清めをして、進みます。
鳥居をくぐって森の中へ。
木洩れ日が平和な昼下がり。砂利の道もきれいで清清しいです。
こちらは外宮の神楽殿。神楽殿というのは、神さまのために舞を舞ったり音楽を奏でたり(つまり神楽を奉納)する建物のことです。ここでお守りなども入手できます。
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豊受大御神が祀られている外宮の正宮に到着しましたよ
神楽殿からさらにてくてく歩いて、豊受大御神が祀られている正宮に到着。入口に巨木がそびえます。
撮影ができるのはここまで。中では撮影できません。
が、中といっても一般客が入れるスペースはそんなに広くなく、この写真の奥に見えている社の前まで。この社殿が外宮の正殿、つまり豊受大御神の祀られている社。ここでお参りしました。
伊勢神宮の式年遷宮。神さまたちは20年に1回お引越しをするよ
正宮の外には「次期式年遷宮御敷地」の立て札が。ここでいう遷宮というのは、正殿を新しく造りなおして神さまに新しい場所に移ってもらうこと、要するに、神さまの引越しです。
神さまは引越す20年前から引越し先が決まっているのですね。さすが神さま!というか、ほんとは20年ごとに同じ場所を行ったりきたりしてるみたいなのですけども。ちなみに「式年」というのは「定期的な」という意味。伊勢神宮では20年に1度、正宮の正殿やら周りにある別宮やら16の社殿をはじめ、橋やら鳥居やら装束やら内宮も外宮もいろんなものを新しくつくりなおすので、いろいろたいへんなことになるようですよ!(ざっくり)
ホース格納庫までなにやら格調高さを漂わせている…。
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別宮めぐりと木洩れ日の石段
別宮(べつぐう) は、伊勢神宮集合体のうち、正宮のつぎにエライとされている宮。それぞれにちがう神様やその魂が祀られています。ここでは2つだけ記録。
風雨を司る神さまたちが同居する別宮、風宮
別宮その1、風宮(かぜのみや)。
風雨を司どる神さま、級長津彦命(しなつひこのみこと) と 級長戸辺命 (しなとべのみこと) が祀られています。
ということで、こちらでは2人でひとつのおうちをシェアしているのですね。シェアハウス!
風宮を過ぎると、石段も少しあります。石段といっても、段数はそれほどたくさんではなかったです。
ここも樹木に囲まれて、気持ちが良い空間となっておりました。こういう物理的な清々しさも、「パワースポット」が好まれる一因なのかも。
豊受大御神の荒魂(あらたま)が祀られている多賀宮
石段を上った先にあるのが多賀宮(たかのみや)。豊受大御神の荒魂が祀られています。
「荒魂(あらたま、あらみたま)」というのは神さまの荒ぶった魂のこと。怒らせると天変地異がおこったり病気がはやったり祟りがおきるというとんでもないシロモノです。神さまコワイ…!
足元には2色の砂利。正宮も別宮も、社殿のまわりは清浄なものとして白い砂利が敷き詰められているのだそうです。この白石、遷宮のときに川で集めて敷き詰めるものなのだとか。
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伊勢神宮外宮に広がる苔と緑のワンダーランド
奥入瀬渓流にいってきた ときから、にわか苔ファン継続中のわたくし。伊勢神宮にもムフフな苔と緑のワンダーランドが広がっていましたよ!
大木に茂るシダ植物と苔!
こびりつき系苔。
抱きつきたい。
水路もちらほらあって、それぞれに苔やシダ植物が繁茂しています。
這いつくばって撮影していたら、背後を通過するひとびとの「なにがあるんだろう?」とヒソヒソ話す声が聞こえてきました。あるじゃないか!苔が!
これから伊勢神宮に行かれる方は、ぜひムフフな苔のワンダーランド にも注目してみてください。
ふたたび伊勢市駅へ
シメに苔を堪能しておなかいっぱい。外宮をあとにし、今度は参道から一本ずれた大通りをゆきます。 (こっちも参道なのかな…)
途中、伊勢市駅前商店街で遭遇した白猫氏と黒仔猫氏に執拗にからみながら、ふたたび歩いて伊勢市駅にもどりました。
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