
2012年春。超短期留学という名のプチバカンスで、地中海に浮かぶマルタ共和国にいってきました!この記事は、聖ヨハネ騎士団によってつくられた要塞都市群スリーシティーズのひとつ、セングレアにいってきた記録です。世界遺産の都市ヴァレッタを臨む海と、中世の空気が色濃くのこる閑静な住宅街で、笑顔のやさしい地元のおじいちゃんや海を見つめる珍妙な塔との出逢いをのんびりまったりたのしんできました。猫の写真もわりとあるよ!
騎士団の国マルタへ!地中海を見つめる珍妙な塔のある町、セングレアにいってきた 目次とアクセス
- マルタ共和国ってどんな国なの?
- セングレアの広場で猫に出迎えられる
- マルタらしい石畳の住宅街をうろうろする
- 地中海を見つめる監視塔ヴェデッテとツーショットを撮る
- 大聖堂前で執拗に野良猫を撮影しながらバスを待つ
地図はセングレア内のうろうろルートです。
滞在していたセントジュリアンからバスに乗り、首都ヴァレッタで乗り換えてセングレアへ。マルタの路線バスは日々マイナーチェンジを繰り返しているようなので、ガイドブックをあてにするより、ヴァレッタバスターミナルのインフォメーションでどのバスに乗るのが良いか尋ねるのが正確で手っ取り早いですよ!
1. マルタ共和国ってどんな国なの?
さて、旅行記の前にマルタとセングレアをかんたんに紹介します。はやく町歩きのようすを見たい方はここをクリックしてとばしてくださいませ。
マルタ共和国は、イタリア・シチリア島の南、地中海に浮かぶ小さな島国です。よく「マルタ島」と呼ばれるけれど、れっきとした国家。面積は淡路島のはんぶんくらいだけどね!
マルタは地中海の真ん中というその場所柄、昔からイスラム帝国やらオスマン帝国やらかつてのヨーロッパ諸国によって奪い奪われていた島だったのですが、16世紀にキリスト教徒の守護を担っていた聖ヨハネ騎士団が本拠としたことから、立派な城塞都市がニョキニョキ作られました。
というわけで、マルタには城壁にぐるりと囲まれた町が今でもあちこちにあるのです。この写真は、今回いってきた セングレアの町の入り口。城壁に作られた入り口のようすがわかりますかね。
セングレアってどんな町なの?
セングレアは、スリーシティーズと呼ばれる3つの城塞都市のうちのひとつ。スリーシティーズは、16世紀、オスマン帝国に追われた聖ヨハネ騎士団が、現在の首都ヴァレッタに先駆けて最初に拠点とした場所です。が、そのセングレア、現在はほとんど住宅地。なのでとても静かな町であり、そしてマルタの観光地の中ではちょっぴりどころかけっこう地味なほうです。
でもそのかわり、ほかの観光客にほとんど遭遇せず、うろうろ手軽にマルタの地元エアーを感じることができるのが良いところ。たしかに派手なポイントは無いけど路地裏好きにもおすすめの町です。小さいながら珍妙な塔 (後出) もあるし、穏やかな空気のながれるセングレア、わたしはこの町好きですよ!
それでは、ガイドブックにもあんまり載っていない、まったりすぎるセングレアのうろうろ記録をとくとご覧あれ。
騎士団の国マルタへ!地中海を見つめる珍妙な塔のある町、セングレアにいってきた 目次とアクセスへ
2. セングレアの広場で猫に出迎えられる
セングレアに到着してすぐ、広場のバス停で念のため帰りのバスを確認していると、いきなりずいずい近づいてくる猫子さんが!
わたしたちの方まで一直線。さすがマルタの猫。
じつはマルタは猫の島と言われるくらい猫の多いところ。マルタの人は野良猫にがっつりエサを与えるため、基本的に人を恐がらない猫がほとんどなのです。猫好きの方は要チェック!
エサくれエサ。ないなら撫でなはれ。
ないから撫でます。なでなで。
地元のおじいちゃんと世界ふれあい街歩き的な会話を交わす
バス停のある広場では、近所に住んでいるらしきおじいちゃんが犬を連れて読書しにきていました。
バスの時刻表を見ていたわたしたちに、マルタ訛りの英語で「 バスさっきいっちゃったよ」と話しかけてくれたおじいちゃん。
「今着いたところなんです」と言うと、
セングレアは静かでいいところだよ、と笑顔。反則じゃろ!というくらいのなごみ度であります。リアル世界ふれあい街歩きばんざい!
騎士団の国マルタへ!地中海を見つめる珍妙な塔のある町、セングレアにいってきた 目次とアクセスへ
3. マルタらしい石畳の住宅街をうろうろする
地元のおじいちゃんとワンコに見送られて、町歩きスタート。
張り出し窓のある建物が並びます。マルタのほかの街でもよく見られる光景。
海に向かって伸びる道。すこし大きめの傾斜だけど、セングレアに住んだらこれで足腰鍛えられそうです。
車上の猫氏。もっちり。前述のとおりマルタのひとは野良猫にもしっかりエサをやるので、基本的にみんなもっちりして野良の割に毛ヅヤも良いです。
少し横道をのぞくと、石畳のひっそりとした路地だらけ。
わりかし無造作に電線がかかっている生活感が意外ときらいじゃないです。
唐突に民家の壁に埋め込まれた郵便ポストは赤。
マルタで出逢った変な顔シリーズ序章。
こちらの犬氏、さっきのおじいちゃんのワンコと似てるけど別犬です。家のドアがすこし開いていて、ひとりで外をうろちょろしている平和具合。
深夜に女一人でうろうろしていてもわりと平気だったし、マルタの治安の良さはいままで行った国の中でトップだとおもいます。物乞いやスリもまったく見かけなかったし。(常識の範囲で用心はしてましたけどね。)
騎士団の国マルタへ!地中海を見つめる珍妙な塔のある町、セングレアにいってきた 目次とアクセスへ
4. 地中海を見つめる監視塔ヴェデッテとツーショットを撮る
さて、あてもなく街をうろうろしていたら海の見える公園に到着しましたよ!ここが、地球の歩き方にも唯一載っているセングレアの観光ポイント、監視塔ヴェデッテのある公園です。
公園の名前は Safe Heaven Garden 。とても小さな公園ですが、今度はおばあちゃんが犬を連れてベンチで日向ぼっこするなど地元のひとたちの憩いの場となっているようです。が、真っ先に海沿いの珍妙な塔に目が行き、公園内の写真が皆無。
…でもいいの。これを見に来たんだから…!
どーん!壁に耳あり!
ぎょろーん!壁に目もあり!!
じゃーん。これがセングレアのセーフヘブンガーデンにある監視塔です。
世界遺産の都市ヴァレッタが対岸に見えます。中世の風が吹く…!
入り口上部にはペリカンがいます。
で、この監視塔ヴェデッテはなんなのか、いつ頃建てられたのか、なのですが、ちょっと調べたくらいではよくわからず。昔からあるのでしょうか。
ヴェデッテ (vedette) というのは、「哨兵 (見張りの兵)」とか、見張り的なニュアンスを含む言葉。なので、「監視塔ヴェデッテ」は「海から来る外敵を監視する塔」という意味の呼び名で、とくに固有名詞がついているわけではないようです。ていうか「監視塔ヴェデッテ」って日本語にしたら「監視塔監視塔」ですよね。まあいいか。
記念に一枚ご一緒に。ぎょろーん! (強烈なマルタの西日にがんばって立ち向かった努力をだれかほめて)
騎士団の国マルタへ!地中海を見つめる珍妙な塔のある町、セングレアにいってきた 目次とアクセスへ
5. 大聖堂前で執拗に野良猫を撮影しながらバスを待つ
監視塔ヴェデッテを丹念に眺め回し、ふたたびバス停のある広場へ。さっさと帰る予定だったのですが、ヴァレッタに戻るバスがちっとも来ない。そんなことは海外ではよくあることですが、なにを隠そうこのセングレア、ただの住宅街なので暇つぶしできるカフェや土産店など見当たりません。
と、そこにふたたび姿を現したのはさきほど出迎えてくれた猫子さん。なんてちょうど良いところに!ひまを持てあました我々による猫子さん撮影会のはじまりです。
猫子さんの堂々たるモデルぶりをどうぞ!
いきなりアオリ気味で!
ここからネコパンチがくりだされる!
目線いいねー!
後ろ姿も素敵!
「で、ギャラはないわけ?」
はい。ないです。ごめんなさい。
ややうんざりしながら、それでも付き合ってくれた猫子さん。最後にうんざり顔を大聖堂といっしょに。
結局時刻表に書いてある時間から1時間遅れくらいでバスが来て、バス停に居合わせたひとたちと歓喜し、それに乗って帰りました。
ありがとうセングレア!ありがとう猫子さん!つぎはごはん持っていきます。
Advertising
コメント / Comment